北海道は寒い国。家の中は暖かくなくては生きてゆけないくらいの気候故に、先人が北海道に住み始めて100年。長年培われてきた断熱性能の良い家を作る技術を、私たち第二世代は受け継ぐことができ、更なる性能の良い家を作り上げて参りました。時とともに内部も変化し、シンプルでありながら、木・紙・石・土といった自然素材に囲まれた家に進化を遂げています。エネルギー消費も小さくなりながら、快適に暮らすことが出来る家にもなりました。
瀬戸内海に抱かれたこの地域は気候も穏やかで日照も多く、高断熱・高気密化することで、冷暖房にかかるエネルギーほとんど抑えられるのではないかという期待をしています。完成直後で換気こそ多めに動かしていますが、わずかに冷え込んだ朝に建物に入ると、日中に太陽が温めた室温が維持されているのを実感します。
住宅街の中でも両側に田んぼが残る恵まれたロケーション、窓ガラスには青々とした風になびく稲が写り込みます。瀬戸内海の大島で採れる御影石を敷いたテラスや、焼き杉板の板塀、以前の家から外した瓦を敷き詰めた犬走りなど、四国の素晴らしい資材を使った外構工事の様子は、また改めてご紹介いたします。
愛媛県 M邸
- 竣工 : 2016年
- 家族構成 : 4人
- 延床面積 : 208.64m²
- 構造材 : 北海道産エゾマツ、トドマツ(手刻み)
- 外装 : 道南杉(ウッドロングエコ)
- 屋根 : ファイバーグラスシングル葺き