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家具 北の住まい設計社
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北海道の自然をまるごと家具に…
道産の広葉樹を使った手仕事でつくる小物たち
四季の移り変わり、自然を受け入れ感謝しつつ楽しむ暮らし、質素だけれど豊かな暮らし。私たちはモノやコトを通じて表現したいと考えています。

【Design Stories Vol.3 】デザインのプロセスと考え方① -プランの変遷とYAMAtuneの英断-

自然と調和し、人の生活を豊かにする製品づくりを目指すYAMAtuneと、
地球環境に負荷をかけないものづくりを追求する北の住まい設計社/建築研究社が綴る、
ショップオープンまでのストーリー。


 前回までのDesign Stories


  • 【Design stories vol.1 】工事の概要と完成予想パース
  • 【Design Stories Vol.2 】YAMAtuneが北の住まいに依頼するに至った理由ときっかけ

第3話目の今回は、店舗をデザインするにあたり私たちが考えてきたこと、

そして打合せの中で起こったある出来事についてご紹介したいと思います。


 デザインのはじまり


2021年6月、YAMAtuneさんから店舗兼社屋の相談を受けた私たちはまず、
この東川町の土地に建物をどう調和させていくかということを考えました。

いくつものプランをスケッチし比較検討しながら、向かうべき方向を少しずつ探っていく。
建物の配置や形だけでなく、木の配置やその成長まで見越して検討を進める。

代表の渡邊は、以下のようなことを大切に考えながら、プランを練っていきました。

都会の狭い敷地に建てるお店と違い、広めの敷地に建てる以上、

まず庭があって、木があってという、外部のゆとりをつくること。

建物については、2棟共に2階建てになるため、高低の変化は期待できないが、

大小の比較、それを交差させて庭の中にある様にと考えてみました。

必要な床面積を得る為に、森の中とはなりませんでしたが、

木の成長を待てば、商店に並ぶところと比較して、少し庭が生きてくると、

時間をかけて成長して欲しいと願いながら計画をしていきました。

もともと敷地の中にあった木々を残して、植え替える事にしました。

私達はやはり森と木に関わって、これからも自然との関わりの中で

人にとって必要な営みの場をつくることを考えていきたいと思います。

― 北の住まい設計社/建築研究社 代表・渡邊恭延 ―

私たちはクライアントの意図する事をくみ取り、形として表現するだけではなく、

その環境にどう組み込むか、そこに生えている木々や草花、動物と、

建物、そこを訪れる人を、いかにして共存させるか、ということを大切に考えています。

渡邊の言葉にある「自然との関わりの中で人にとって必要な営みの場」を体現するものとして、北の住まい設計社東川ショールームとカフェをつなぐ小道にある小さな橋を例に挙げたい。長い年月をかけて森に馴染みながら、人々の往来を支えている。機能だけを追求するなら小道全てに屋根をかけた方が往来には便利だが、それではこの情景は生まれないだろう。森との調和を重んじながら、必要最低限の設備を整えたからこそ生まれた情景。ここで記念撮影をするお客様も多い。


 YAMAtuneの英断


私たちとYAMAtuneさんは「自然との調和」を大切に幾度も打合せを重ね、
図面やパースを見ながら互いの想いをすり合わせ、やりとりを重ねるうちに、
その形は鮮明になっていきました。

そして昨年5月、ある出来事が起きました。

新型コロナウイルスを起因とするウッドショックの影響で、無垢の構造材が入手困難となってしまったのです。
これによって、工期が予定より3か月以上も遅れてしまうことが判明しました。

代替案として、比較的手に入りやすい集成材を使う方法もありました。
しかし集成材には多量の接着剤が使われており、私たちが目指すものづくりにはそぐわない面があります。

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集成材は、小さな木材を縦横に接着して繋ぎ合わせた材料。安定した品質や反りの少なさなどのメリットもあるが、北の住まい建築研究社では多量の接着剤による環境や人体への影響を考え、極力使用しないようにしている。

私たちはまずYAMAtuneさんに事実を報告。


仮店舗の契約期間が決まっていたため、集成材を使った代替案も提案しました。
会社経営に関わる重要な事なので、一度持ち帰って考えていただく事に。

そして次の日、YAMAtuneの横山さんから連絡がありました。

「大切な事だから直接伝えたい」

この日打ち合わせの予定はありませんでしたが、
急遽こちらの事務所に来ていただき、返答を伺うことに。

そして横山さんは、

「北の住まいに依頼した理由を大切にするため、無垢材で建てる事を選択したい。」

「OPENが伸びてしまう事も了承し、仮店舗の契約期間も延長しました。」

とおっしゃってくださったのです。

工期よりも無垢材を優先する決断と、気がかりだった仮店舗の契約期間まで、
たった1日で解決してくださいました。

「英断」と呼ぶにふさわしい迅速な行動と決断に、
渡邊は「YAMAtuneさんは芯のある会社であり、この決意に応えなければと強く感じた。」といいます。


 「自然との調和」

建築は貴重な資源をたくさん使い、時間をかけて完成するものです。

資源の不足による価格の高騰や納期の遅延など、世界情勢にも大きく影響されます。

そこには目を背けてはならない自然環境との問題があります。

YAMAtuneさんは、このような突然何かを犠牲にしなくてはならない状況においても、
これまで大切にしてきた「自然との調和」を貫き通しました。

私たちの建築は100年その場所に存在することを目指しています。

かけがえのない地球の資源を生かすこと。

優先すべき事項は何なのか、クライアントと共に最適な判断をすること。

その場凌ぎではなく、時代を超えて誇れる仕事をしていきたいと強く願います。


 今後の更新予定

  1. 1月27日 (金) 工事の概要と完成予想パース
  2. 2月17日 (金) YAMAtuneが北の住まいに依頼するに至った理由ときっかけ
  3. 3月10日 (金) デザインのプロセスと考え方① ープランの変遷とYAMAtuneの英断ー(この記事)
  4. 3月31日 (金) デザインのプロセスと考え方② ー大切にした想いと細部のデザインー
  5. 4月21日 (金) 施工のプロセスと職人の手仕事 
  6. 5月12日 (金) 店舗紹介と店内完成イメージ
  7. 6月2日   (金) 竣工写真と庭を含めた完成イメージ
  8. 6月9日   (金) いよいよ明日オープン!店内の様子と営業案内

次回の更新は3月31日(金)。
デザインをまとめあげていく過程で大切にしてきた想いや、
細部にわたる検討のことなどをご紹介できればと思います。

詳しくは次回の投稿で。

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